シティ周辺
シティはロンドンの発祥となったエリアで、紀元43年にはローマ帝国のブリテン島侵攻拠点として、11世紀頃からはすでに独立した自治都市として今に至っています。イギリス内でも特別の自治区として独自の警察を持つ小さな自治国のような特別市で、1平方マイルというごく小さなエリアにもかかわらず、10世紀に渡って累々と続くギルドから選出される市長が存在しています。儀礼的なものですが、この市長の許可なしには国王や女王でもこのエリアには立ち入れないということになっており、実際に国王や女王が入る場合には、入口のテンプル・バーで剣の授受儀式が執り行われています。
シティ内には、世界初の中央銀行となったイングランド銀行を始めとした国際的な銀行や王立証券取引所、証券取引所、ロイズなど世界的な保険会社、シティの行政本部であるギルドホールなどがあり、ニューヨークのウォール街と同様に世界の金融市場の中心の一つです。この界隈には歴史的な展示物が見られるミュージアムなどもあり、テムズ河畔にはかつてイギリス海軍の巡洋艦として活躍したベルファスト号が停泊され、今は海軍博物館として活躍しています。また、ギルドホールに付属する時計職同業組合博物館では、歴史のある様々な時計が展示されています。
ギルドホールの南西には、チャールズ皇太子と故ダイアナ妃の結婚式で話題になったバロック形式のセントポール大聖堂があり、ドームの螺旋階段を上りきると市内を見渡すことができます。シティの東には、ゴシック様式の重厚な橋「タワーブリッジ」がテムズ河に掛かり、大型船が通るときには中央部が跳ね上がってハの字型に分かれます。タワーブリッジの上部を結んでいる梁部分が歩道になっていて、ここに登って上からテムズ河を眺めることもできます。この橋の隣には、あの有名なロンドン塔がそびえています。